付き添い生活の実情を理解して、しっかり準備をしましょう

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つきそい応援団ハンドブックの6、7頁では、付き添い中の食事、睡眠、入浴、買い物の実情を簡単に紹介しています。

初めて付き添い生活を経験するママ、パパにとって、その間の食事や睡眠といった基本的な生活がいったいどうなるのか、わからないことだらけです。実情をよく理解したうえで問題になりそうなことをピックアップし、事前にできる限りの準備をしていきましょう。

ハンドブック+αのお役立ち情報

食事──栄養バランスと、気分転換を考えて

1日の食事を売店のお弁当でしのぐことはできますが、濃い味付けが続くと飽き飽きして、食欲が失せ、栄養バランスが乱れがちです。

最近は栄養バランスがよく考えられた災害備蓄用のレトルトパックやフリーズドライ製品も出回っています。少し値段は高いかもしれませんが、野菜スープや具沢山の味噌汁など上手に利用してください。ビタミンと食物繊維の摂取を考えて、乾燥わかめやトッピング用の乾燥野菜を加えてもいいですね。このほか家族や友達にお願いをして、甘いものや大好物を差し入れてもらい、心の栄養で気分転換をはかっていきましょう。

睡眠──細切れ睡眠が当たり前だから、きちんと対策を立てる

病棟はお子さんの安全を守るために24時間看護が当然であり、夜の巡回のほか医療機器の音が常に聞こえている環境です。細切れ睡眠が当たり前という前提で、できる限り身体を休める方法を考えましょう。ハンドブックでもキャンプ用のマットレスやイヤホンの持ち込みをお勧めしましたが、付き添いができる家族が2人以上いるときは、お互いに疲労をため込まないように、付き添いシフトを組むことが最善の対策です。

交替での付き添いが難しい場合は、お子さんの検査や処置の付き添いを看護師にお願いして、その合間に自分は少しでも横になるなど、意識的に休息の時間をつくりましょう。時には思い切って、一晩でも二晩でも家や長期滞在施設に帰り、睡眠不足を解消してください。お子さんもきっとわかってくれます。

入浴──看護師に一声かけて、自分の時間を確保

たとえ15~20分であっても、温かいシャワーを浴びる時間は良い気分転換になります。子どものお世話や検査などで予約の時間に間に合わず、シャワーを利用できない日が続いた場合は、看護師や看護師長に相談をすると優先的に予約させてもらえることもあります。1日のなかで自分一人だけの時間をつくり、気持ちのゆとりを取り戻しましょう。

買い物──必需品のリストをつくり、効率的に買い物を

病院の売店はどうしても品揃えが限られるため、生活の必需品は売り切れてしまうことがあります。事前に必要な品物のリストをつくっておいて、目についたときに購入したり、家族や友人に買い出しを頼みましょう。通販は細々したものではなく、付き添い生活のなかで見えてきた「大きめの必需品」の購入に充てるといいでしょう。

洗濯──コインランドリーが苦手な場合は、持ち帰るか代行サービスで

基本的に病棟内に設置されたコインランドリーが利用できます。洗剤の計量が不要なジェルボールと洗濯ネットがあると便利です。他の患者さんと洗濯機をと共有するのが苦手な方は、面会に来た方に洗濯物を預けて洗ってもらう必要があります。病院によっては洗濯代行サービスを提供しているので、利用を考えてみるといいかもしれません。

「付き添い生活応援パック」

付き添い生活に欠かせない日用品を無料で提供

「つきそい応援団」のサイトを運営しているNPO法人キープ・ママ・スマイリングは、2020年10月から、病室に泊まり込んで長期にわたる付き添い生活に欠かせない食品、生活・衛生用品を詰め合わせた「付き添い生活応援パック」をお届けしてきました。2023年4月からは、長期滞在施設のファミリーハウスやホテルなどに泊まり込んで、病室に通っている方への提供も始まっています。

 「付き添い生活応援パック」をご希望の方は、応募フォームにアクセスし、必要事項をご記入の上、入院期間を証明する書類(入院計画書、入院付き添い申請書など)の画像を添付してご応募ください。

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